リレーエッセイ

名古屋広告業協会会員によるリレーエッセイです。

2019年9月3日公開
第47回「「攻め型」営業へのこだわり」

株式会社大広名古屋支社の加藤雄也と申します。 新卒後2年間は媒体セクションにおりましたが、それ以降は、名古屋の地で営業セクション一筋のキャリアです。 現在の会社には、34歳の時中途入社、早いもので15年が経過しました。

当時、思い切って会社を変わった理由は大きく2つでした。1つめは、広告業界で働くのであれば、東京や大阪の地で、誰もが知っている大企業の広告に携わってみたいという想い、要するにミーハーな発想ですね・・・旧友などから「どんなCMつくってるの?」と素朴な疑問を投げつけられ、「僕はずっと営業だからCM制作には直接関わらないんだよ・・・」などとお茶を濁しながら、そんな想いを強くしたのを覚えてます。 当時は「広告=テレビCM」という思い込みが、自分自身強かったのだと思います。
2つめは、「販促領域」だけではなく「ブランド領域」の仕事をもっとしてみたいという想い。 それまで私がしてきた仕事は、その大半が「販促領域」の業務でした。 住宅を皮切りに、マンション、携帯電話、証券等、日々「モノを売る」ことに熱中しながらも、「ブランド領域」の仕事への憧れを感じていました。
余談ですが、広告で「モノを売る」だけでなく、担当する流通店舗の責任者として、実際に商品を販売する経験までさせて頂きました。


当時の得意先と観戦に行ったサッカー日韓ワールドカップ

こんな想いを抱いて現在の会社に転職しましたが、気が付けば49歳となった今日まで一貫して名古屋勤務、まさに生粋の名古屋広告業協会員ですね(笑)。
ただ、前述した2つの想いは、大なり小なり、ここ名古屋の地に居ながら叶えることができました。 メーカー、流通、外食、行政さまざまな業種の得意先のCM制作に携わることができましたし、ナショナルブランドのAEや、新商品ブランドの立ち上げを任せてもらうことなども叶いました。
確かに、所属する会社や働く場所によって、ある程度業務内容が決まる側面はあると思いますが、この業界の面白さは、「自分がどんな仕事をしたいか」「どうやってそれを得意先に納得させるか」を常に意識していれば、置かれた環境と関係なく実現することが可能であること。
新卒の媒体セクション時代、なかなか相手にしてもらえなかった媒体社に対して、自身の得意先を、その媒体社の広告扱い額NO.1にすることができたこと、創業以来何十年もマスメディア広告を実施してこなかった得意先からCM制作を獲得できたこと、自身の子供が産まれたとき、担当していた得意先の子供向け商材に人気絵本シリーズとのタイアップを持ちかけ、それがきっかけで、10年に渡る商品AE化に繋がったことなど、名古屋に居続けながら「自分がしたい仕事」を実現することができました。


社内懇親会で息子とさかな釣り


10年目を迎えた全国幼稚園・保育園向け社会貢献活動

そしてもう1つ、20歳代に徹底して向き合った「販促」領域の業務経験が、その後の自身の営業スタイルに大きく影響を及ぼしていること。 営業の立場にある自身が、得意先の製品・サービスはもとより、競合企業の製品・サービス、その製品・サービスの市場環境などについても徹底して詳しくなろうとする姿勢。 そして得意先の製品・サービスの「強み」「弱み」について、常に自分の意見や考えを持ち合わせる。 「受け型」ではなく「攻め型」の営業スタイルを貫くうえで、大切なことだと思っています。
いささか安居酒屋での若手社員向け「独」演会のような内容になってしまいました・・・。 こんな私ですので、現在でも現場仕事にのめり込み過ぎて、マネージャー職責を疎かにしがちになることも多々・・・
定年まであと10年ちょっとと結構な齢となりましたが、これまで通りこの名古屋の地で、「自分がしたい仕事」を実現し続けていけたらと考えています。 (会社から怒られそうですね・・・)

拙いエッセイに最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

【著者紹介】

広告価値向上委員会
株式会社 大広 名古屋支社
加藤チーム リーダー

加藤 雄也(かとう ゆうや)