リレーエッセイ

名古屋広告業協会会員によるリレーエッセイです。

2017年10月20日公開
第36回「保険の代理店がなぜ会員なの」

同じ中日新聞グループの会員からも聞かれました。 「どうしてお前が出てるの?」 答えは単純明快で広告も扱っているからです。 弊社は昭和25年に国鉄と中部日本新聞社(共に当時の社名)そして地元輸送業者で名古屋駅東口に電光ニュースを流す会社、 『中部日本電光ニュース社』としてスタートしました。昭和30年頃から保険の業務を始め、それに伴ない保険会社の広告を中心に扱うようになりました。 国鉄がJRになる頃JRは経営から離れ、現在は中日新聞主体で運営をしています。名古屋駅の改修で東口の電光ニュースは無くなりました。 ニュースは他にも配信していますが、少しずつ保険の扱いが大きくなってきました。 社名は『中日電光ニュース社』に変わりましたが、保険の扱いがますます増え、収入の大半を占めるようになり平成24年(わずか5年前です)に現在の『中日新聞保険サービス』に再度変更しました。 広告業協会にはずっと以前からお世話になっていたようです。
私も保険業界にきて2年。年は行っていますが、まだ小僧です。僭越ですが少し保険の話をします。


本文と何も関係ありませんがこんな景色が好きです

当然ルールはかなり厳しい業界です。保険の営業や手続きをする者を募集人と言いますがこれは試験があります。 損保で自動車・火災・傷害の3種類です。私もフーフー言いながら勉強しました。 5年更新でその都度、試験です。生保は1つ。生保レディは全員資格を持っています。
うちの様な企業内代理店はかなりの数ありますが、親会社や関連会社ばかり扱う事はできません。 細かい規定がありますが、保険料総額の30%未満にするよう義務付けられています。 弊社は新聞販売店の数字で助かっています。 これは保険会社にも縛りがあって、最近聞いた話ですが、大手A損保会社が自転車を4台購入したさい、自社の保険には入れないので、競合B社の自転車保険に入ったそうです。

最近、業界でよく出る話題。①車の自動運転がさらに進化し普及した時、事故の責任はメーカーか運転手か。自動運転に限らずAI、IoT含め損保会社も熱心に研究しています。
②ここ数年、交通事故やそれに伴なう保険金の支払いは激減しています。 大手損保会社の好決算が続いていますが、海外で買収した保険会社が好調なことと併せて支払い保険金が減ったことは各社総会資料にも載っています。 その為来年度から自動車の保険料が若干安くなります。特約の付け方で高くなる場合もあります。
③日本全体で事故は減ってきていますが愛知県はあまり減っていません。車の盗難も日本一多い県です。改めて注意しましょう。
④そして北朝鮮が不穏です。あってはいけないことですがもしミサイルが飛んできたら、(あくまで一般論ですが)戦争では保険金が出ません。 飛来物なら出ます。こんな危機管理も当然考えられています。


ローラーボールって覚えていますか?
まだ載っています

日本にはまずありませんがタイトルインシュランスという保険が海外にはあります。 たとえば「この土地は100年前にお前の祖先が勝手に奪ったものだ」という訴訟の保険です。
世の流れ、住んでいる地域に合わせ保険の代理店に相談していただき、必要な保険に入っていただけたらと思います。

【著者紹介】

クリエーティブ委員
株式会社 中日新聞保険サービス
代表取締役

吉岡 克己(よしおか かつみ)